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仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜
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第二十七回  矜持
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御機嫌よう。葡萄瓜でございます。
では、つらつらとお話して参りましょうか。

さて、筆者も萌え心が揺さぶられた上で二次創
作に手を染めたりしている訳ですが、そこまで
踏み切るには筆者なりの基準と言うものが御座
います。とは言ってもそう大した基準では御座
いませんが。
その基準とは、二次創作の作者葡萄瓜XQOが原典
の特徴をほぼ完璧に模倣できるか出来ないか、
と言う点です。

たとえば、主人公の一人称一つとっても原典と
違うものを採用してしまう様な段階では、まだ
二次創作に手を染めるのは時期尚早かなと思っ
てしまうのですね。「僕」の表記一つとっても
「僕」「ぼく」「ボク」の最低限三パターンは
ある訳です。その表記まで出来れば模倣できて
からと思ってしまうのです。
これは個人としての考えなのですが、原典にそ
こまで入り込んで、と言うか一時は執り憑かれ
てしまっても良いのではないかと思うのです。
模倣しつつ自分の想いを織り込んで少しずつ独
自性を醸し出して行く、と言う感じでしょうか。
原典のキャラクターをただ動かすのではなく、
自分が書いた二次創作の台本の上で演技をして
貰うくらいの気概を持ってぶつかってみても良
いのでは無いでしょうか。
その気概を持つ為には矢張り原典を読み込んで、
世界観をしっかり固める事が必要になってくる
のですね。キャラクターに「愛」をしっかり捧
げる為の努力としては必須ではないか、と個人
として思います。特にネットで発表したりして
ますとね…思わぬ所からツッコミが入っていた
りして困惑する場合もある様ですから。愛情の
暴走の結晶とは言え、整えるべき所は整えてお
いた方が良いのではないかと思います。

小うるさい事を言ってはいるものの、作品への
愛が暴走したらその辺に気を配る暇すら惜しい
と言う気持ちになるのは、経験上承知しており
ます。愛情の結晶は冷めない内にお披露目した
くなりますものね。
二次創作の発表の場が同人誌だけならば、まだ
それでも良かったかも知れません。が、いまや
同人誌だけが二次創作の発表の場とは限りませ
ん。インターネットのサイトで発表する方法も
あればメールで配信すると言う方法も在るので
す。
愛を共有したいのならば、より良い作品を提供
したいと思うのが人情と言うものではないでし
ょうか。

柄にも無く分別くさい事を言ってしまいました。
こう言う感じの自分語りと言うのは諸刃の剣に
なり得るので避けるべきなのでしょうけどね。
これから二次創作の作者になりたい方へ、何か
の足しになればと思い、一寸振り返ってみまし
た。

さて、此度はこれにてとりあえず筆を擱かせて
戴きます。次号まで、御機嫌宜しゅう。
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仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜
第二十七回 2004.10.10発行

文責:葡萄瓜XQO
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