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仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜
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第二巻参拾参回  認識と許容
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御機嫌よう。葡萄瓜でございます。
ではつらつらと綴らせて戴きます。

昨今、おたくを取り巻く産業群が注目されてい
る事に連動してかショタやおいボーイズラブ方
面に就いても以前とは違う視線が向けられてい
る様でございます。単なる金蔓と言う視線から
意見を持つ顧客を見る目に変わった、とは流石
に申しませんが。
筆者が拾い集めたメディアの反応から考える限
りでは一応世間様の片隅に居場所が与えられた
と言う様な感じらしゅうございます。揶揄なさ
る方は相変わらず揶揄なさっている様でござい
ますが。
然様、認識されたに留まっていると言うのが現
状でありましょう。決して許容された訳ではご
ざいますまい。然しながらその認識を以って許
容と為して様々に考える方はいらっしゃるので
すよ。此方の岸にも彼方の岸にも。その思惑が
又様々な状況を生みだし、又記録が増えたり増
えなかったりする訳でございます。

やおいショタボーイズラブを愛好する方々を既
存の方法で分析する、と言うのは決して見当違
いな方法では無いと筆者は思っております。
但し、そこで気をつけねばならないのは既存の
方法を適用するのならば又環境も既存の方法を
適用出来る様に整えなければいけないと言う事
です。
例えば語源に対する資料と言うのもその環境の
一つと言えましょう。
足場を曖昧にして分析を続けたとするならば、
何時しかその足場の曖昧さに足をとられて分析
は頓挫致しましょう。この度の注目の動きの中
でもそう言う方向に転んでしまったなと言う事
例を散見した様な気が致します。その事例もま
た翻ってみれば史料の一つとなる訳でございま
すが。
そう言う七面倒臭い事に目を振らずに萌えを享
受するのもまた(読者として)正しい姿勢では
ありましょう。

メディアに取り上げられる、と言う事はそれだ
け注目され、又突付かれる事であろうかと思い
ます。其れを心得た上でこれからの認識を受け
入れたきものです。認識した人は必ずしも許容
を目的としている訳では無いでしょうから。
只萌えたいだけなのに随分と世知辛い、と思わ
れる方もお出ででしょうがこれも又世界が開か
れて行く過程の一つなのでございましょう。

さて、此度はこれにてとりあえず筆を擱かせて
戴きます。
では次回配信まで、御機嫌宜しゅう。
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仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜
第二巻参拾参回 2005.12.10発行

文責:葡萄瓜XQO
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