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仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜
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第六巻拾七回  ある作品を廻っての愚考・2
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御機嫌よう。葡萄瓜でございます。
さて、つらつらと綴って参りましょうか。

今回は6月に配信した第11号と同趣向で、海外
から翻訳されて本邦の流通ルートに乗ったある
BoysLove漫画作品を読みながらつらつら筆者の
考えを綴ってみたいと思います。

今春ソフトバンク・クリエイティブがアメリカ
のMANGA出版レーベル・TOKYOPOPと提携して邦訳
刊行した作品群の中にBoy'sLoveに相応する作品
が一作混じっておりました。
ピンクサイコ〜ヒース&ネイラ〜作「イン・ジ
・エンド〜最果ての二人〜」です。
その当時ピンクサイコ[PINK PSYCHO]と言うユニ
ット名にピンと来なかった方も、ユニットの構
成員・ネイラ[Nheira]の名を確認した瞬間ピン
と来られた様子でした。
残念ながら筆者は本書が刊行されると言う情報
を掴んだ時点ではユニットについても彼につい
ても一切知らず、インターネット上から情報の
断片を集めると言う次第でした。
その過程で言い知れぬ違和感を抱いたのですね。
当時本書を紹介する文言についての印象を言え
ば、耽美と退廃を匂わせそれについての憧れを
煽り立てようとする様な…まあ、あざといもの
でした。
Nheiraの単著「LIBERTY―腐敗からの解放―」も
表紙だけを観れば所謂ヴィジュアル系ロックの
要素を更に煮詰めた印象を与える様なものであ
り、イメージだけで作品を語りたい方にとって
は格好の決め付け材料ではなかったかと愚考し
ます。筆者も一歩踏み込まなければそう言うイ
メージの罠に陥っていたでしょう。「イン・ジ
・エンド」邦訳版の表紙も耽美と退廃と言うイ
メージから汲み取った様な色彩を帯びておりま
したし。
しかしながら原著に当たるドイツのTOKYOPOPか
ら刊行された「In the End」の表紙からは耽美
と退廃は窺えない。英訳に当たるTOKYOPOP版は
その表紙を踏襲したものであるから全く同じく
で、むしろ昨今の鬼畜ものに相当するのではな
いかと言う雰囲気で登場人物がじゃれ合ってい
ると言う図柄。
で、違和感を解決する為にはとりあえず原著も
読むべき単著も読むべきと考え手配し、とりあ
えず「LIBERTY」邦訳版と「In the End」TOKYO
POP版[英訳]に目を通した訳です。
そこから得た結論は、Nheiraが生み出す作品は
耽美と退廃の要素を感じさせるかも知れないが、
彼自身は至って健全で意欲旺盛な創作者であり
表現者である、と言うものでした。
少なくとも「In the End」英語版に目を通して
戴ければ筆者に少し共感して戴けるでしょう。
構成員・Heath&Nheiraによって描かれた後書き
から浮かぶNheira像はお茶目なロック小僧です
から。
PINK PSYCHOの残る構成員・Heathについて語ら
れた場が殆ど存在しない為にNheiraの作品の表
面から掬い取られただけの印象が余計前面に押
し出されるのやも知れませんが。

さて、現在PINK PSYCHOはユニットとしては活動
しておらず、Nheiraが単独でMANGA作家として活
動しております。過日開催のコミックマーケッ
ト76にもサークル参加していましたね。
PINK PSYCHO、そしてNheiraのケースはLEE YOU
-NG-HEE/李英姫のケースとは違い、その気にな
れば本人から発信する情報を把握出来ます。
実際Nheiraは日本版の公式サイトでも邦訳され
た同人誌を通販してくれているし、ブログでも
ある程度彼を知る為の情報を日本語で発信して
くれています。
そこまでのお膳立てがあるのですから、印象の
みの食わず嫌いは一端横に措いて彼の作品の内
容を味わってみるのも良いでしょう。
彼の存在は、MANGAが進化し拡散しそして還って
来た事の一例だと筆者は愚考します。
彼の存在がこれからのYAOI或いはBISHONEN作品
の本邦における進路を拓く端緒となれば、と他
力本願と自嘲しつつも願ってしまいます。
世界にも佳作があるのに、言葉の壁があると言
うだけで知らずに見過ごされてしまうのはなん
か悔しいじゃないですか。

さて、此度はこれにてとりあえず筆を擱かせて
戴きます。

ここで一つ喧伝を。
来る9月20日(日)、大阪・シキボウホール7階
大ホールにて開催されるショタオンリーイベン
ト・CUTE☆7にて『ショタコンのゆりかご』冊子
増補改訂版を頒布させて戴く運びとなりました。
今迄同様無償頒布形式となります。

今回も頒布のお誘いを下さいましたCUTE☆事務
局様、誠に有難うございました。
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『ショタコンのゆりかご』冊子増補改訂版
二冊分冊・B5版・オフセット版

本編:縦組三段・表紙除く本文16頁・無線綴
【黄色表紙】
+
資料附表:横書・表紙除く本文8頁・無線綴
【橙色表紙】

無償頒布。
★
お気軽に御高覧戴けましたら幸いです。
また、当日筆者は創作サークル『三朗佐』構成
員としても参加しております。
そちらもよろしければ御高覧下さいませ。

では次号配信まで、御機嫌宜しゅう。

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Nheitra公式サイト
http://nheira.jp/
(ブログも連結)

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仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜
第六巻拾七回 2009.9.10発行

文責:葡萄瓜XQO
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