★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜 ☆ 第拾巻拾九回 萌えの匙加減 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 2011年3月11日に発生しました東北地方太平洋沖地震 (東北大震災)にて罹災した皆様方に心からお見舞い 申し上げます。 居住地の差異の為たまたま罹災しなかった筆者に 出来ます行動は限られておりますが、幾許かが皆様の 潤いに繋がりますならば幸いです。 **** 御機嫌よう。葡萄瓜でございます。 さて、つらつらと綴って参りましょうか。 最近BL創作の幅が広がった為か、BLであるや否やの作 品判断が以前よりつけ難くなっている局面がままござ います。 これまで暗黙の了解で通じていた判断基準を超えた創 作…一見すれば異性愛者の男性の友情物語と変わらぬ ものが増えたと言う声もございますが、実はそう言う 創作と言うのはBL…ボーイズラブと言う言葉が産み出 された1991年当時にも存在しておりました。 BL作品認識の短絡の一つにあられもない性描写が云々 と言うものがありますが、それは作者版元の癖に基づ くものでございまして、界隈の総てに適用される認識 ではありません。濃淡でふるい分けた性描写を起承転 結のいずれかに置くと言う流儀は個々にありましょう が、それとても定まった文法が定義されている訳でも ありませんし明示されている訳ではありません。この 界隈の創作が始まってから今日に至るまで、皆手探り 爪先探りをしながら内外ともに納得の出来る落とし所 を探った結果が今世に出ている訳です。ただそれを外 部から判断された場合、内部の思惑とやや違う所に注 視されてしまう場合もございますが。 閑話休題。 男性の友情物語とボーイズラブ、果たしてこの両者の 間に明快な区別はあるか。 概ねはございましょうね。むしろそう言う区別を明示 すると言う前提でジャンル区分は成立している筈です から。具体的に言うならば愛着と執着が分離されてい るかどうかが一つの判断の分かれ目かと思われます。 ではそうなっている筈の区別が今曖昧になっているの は何故か。 一つ考え得るのは流通側の(意識無意識不問の)思惑 です。表面的な解釈に加え裏解釈を付記する事によっ て作品をより幅広い層に受け入れられる様にしよう、 と言うものになりましょうか。 裏解釈は本来読者側が好んでやる作業でしたが、昨今 ではそこが新たな糸口になり得るという事で踏み込ま れている関係者もおいでな様です。 ただこれは筆者がそう解釈している部分もありますの で必ずしも正解ではないだろうと。 普通に考え得るのはボーイズラブと言う言葉の示す関 係の在り方の解釈が幅広くなった、と言う事でしょう か。 稿の冒頭で友情物語と然程変わらぬボーイズラブが昔 は多く存在したと筆者は申し上げました。その因とし てはボーイズラブ専門誌の流通が現在程整備されてい なかった、と言うのもありましょうし、創作者にもそ う言う性描写の技巧に長けていなかった人が多く居た と言う事が恐らく挙げられましょう。そしてそう言う 状況下にあったからこそ、読み手側も妄念を豊かにし て脳内で物語の続きを補完して行く事がほぼ当たり前 になっていた。ある意味送り手と受け手が協力関係に あったのではなかろうかと。 そして時は流れ、技巧的にも情念的にも巧みな性描写 は確かに増加致しました。選択肢の幅も広がりました。 しかし、その反動もまた同時に強くなった感が致しま す。意識無意識にかかわらぬ豊かさ故の原点回帰をす る読み手が増え、それに応える様にそう言う描写に長 けた創り手が増えたのではあるまいかと。 一人の読み手として、筆者はそう受け止めております。 それは恐らく選択肢が増えたが故の進化と考えるべき なのでしょう。そこからまた新たな好みを開拓するき っかけが出来るかも知れませんし。 さて、此度はこれにてとりあえず筆を擱かせて戴きま す。次号配信まで、御機嫌宜しゅう。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ BoysLoveみそひともじ朗詠 http://com.nicovideo.jp/community/co1421231 定例配信:毎月第一月曜日・21:00(午後9時)頃〜 雑談枠:「合切袋のプチ整理」 毎月第三月曜日・21:00(午後9時)頃〜 お時間がありましたらよろしくお付き合いください。 また、『BL夜伽ラヂオ』第二期までの準備期間中、カ テゴリ雑談放送として「ボーイズラブこざらじお」を 配信致します。 「ボーイズラブこざらじお」 毎月第二第四火曜日・午後9時半(21:30)頃開始。 【2013年10月度のみ第一第三火曜日】 30分ひと枠配信 http://com.nicovideo.jp/community/co1391827 併せてご愛顧戴ければ幸いです。 ========================= 仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜 第拾巻拾九回 2013.10.10発行 文責:葡萄瓜XQO(ぶどううり・くすこ) http://xqo.ooh.jp/mag/ mail:xqo_gm@yahoo.co.jp :xqosy@aol.com(メールマガジン専用アドレス) 連動BLOG「ショタやおい雑記」 http://xqosy.seesaa.net/ このメールマガジンは melma! http://www.melma.com/backnumber_90840/ Mailux http://www.mailux.com/mm_dsp.php?mm_id=MM3FAB47D02D533 おしらせメールサービス http://www.marine.ne.jp/mm/user.asp?id=75297 まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000270330.html merumo http://merumo.ne.jp/00609565.html のシステムを利用して発行させて戴いています。 また独自配信も開始しております。 http://xqo.ooh.jp/mag/d-send.html ご意見ご質問等は上掲メール宛、若しくはサイト内 設置メールフォームよりよろしくお願い致します。 http://xqo.ooh.jp/mag/form/ バックナンバーはサイト内及び各配信スタンドにて 公開しております。 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★