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仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜
☆
第三回　　やおいと「男」の距離（二）
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御機嫌よう。葡萄瓜でございます。
では、ゆるゆると雑談をさせて戴きましょう。

さて、『やおい男』の存在しやすくなった昨
今、さりとて時折脳天気な発言が見られます。
その発言の多くは資料の再検討を怠った為の
発言である為、証明さえ対極に用意すれば先
ず問題は無いのでしょうが、思い込みの激し
い方の耳には中々届き難い様です。
ただそれはやおい側にも責任の一端は求めら
れねばなりません。サブカルチャー内の一事
象であるにも拘らず、やおいは自ずから秘密
結社化の道を選んでいた様なもので、自らに
ついての明確な記録を残す事を長きに渡り怠
っていたのですから。
局部的な記録などは断片的に残す試みがされ
たにせよ、外部に公開して明快に判る記録と
言えば、皆無であると言わざるを得ないでし
ょう。

閑話休題。
やおいという世界に於いて男であると主張す
る事の利益不利益を足し引きして考えますと、
今だ不利益な部分が大きいと言わざるを得ま
せん。
不利益の一番の要因とは、愚考しますに男性
によるやおい創作（アニメパロディなどの二
次創作を含む）が殆どみられない状況にある
事ではないでしょうか？男性であると言う事
を明記せずに創作活動を行っている方も多い
のでしょうけれど。
『やおい男』の多くは評論するだけの高楊枝
…等と言う先入観が有る故に溝が深まってい
るのではないかと愚考するのです。まあ、こ
れは何もやおいだけに限った事ではありませ
んが。
後ですね…申し上げ難いのですが、『やおい
男』の行動原理には性描写目当てと言う感覚
もあると思うのですね。筆者とて偉そうに言
えた義理では有りませんが。
ハードな描写にせよソフトな描写にせよ、性
的な匂いのする部分に惹かれているだけなの
ではないかと言う疑念は自分に対しても未だ
に捨てる事が出来ません。
その感覚は＝ゲイセクシュアルの感覚なので
はなく、倒錯の疑似体験というべきものなの
でしょう。男でありながらやおいに性的興奮
を覚える自分をみて更に興奮すると言うナル
シシズムの発露もあるのやも知れませんが。

やおいに於ける男女平等にはまだまだ多くの
課題がございます。男側の宿題は、今だ女性
側の宿題の倍ほど在る様です。そこから目を
逸らして主張しても空しいだけでしょう。
歴史に縛り付ける訳ではありませんが、男性
陣には今一度やおいの過去を振り返り学習す
る事をお奨めします。新しい発見もきっと有
るでしょうから。

では、此度はこれにてとりあえず筆を擱かせ
て戴きます。次号まで、御機嫌宜しゅう。
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仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜
第三回　2004.1.31発行

文責：葡萄瓜XQO
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