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仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜
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第三巻拾壱回  流行上下
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御機嫌よう。葡萄瓜でございます。
では、つらつらと綴ってまいりましょうか。

自分の愛好する分野を持ち上げたいと熱心にな
る余り他の分野をつい下に観る、と言うのは筆
者がやおいショタの世界に分け入った当時も昨
今も変わらぬ情景の様でございます。寧ろ一部
ではかなりあからさまになっている様な感がご
ざいますね。
其処に作品に対する愛着が観られるならば苦笑
しつつも微笑ましく思えないでは無いのですが、
どうも昨今はそうでは無い様な。愛情表現が打
っ棄られた上で使い捨てられている様な、そん
な杞憂を抱く瞬間があるのです。
例えば二次創作をやっていながら段々と原作を
下に見遣る様になる人を垣間見た時ですとか。
自分の嗜好を前面に押し出す権利は誰にでもあ
ります。然しながら、その人々が他人の嗜好を
不当に貶める権利を同時に持つ事はありますま
い。理屈を付加したとしても、その理屈には裏
付が必要でしょうから。

改めて萌えと言うものを考えますと、どの言葉
を使えば適切なのだろうかと迷ってしまいます。
筆者が愚考しますにある事象に対し好意的に心
を揺り動かす作用が萌えではあるまいかと。
そう言う前提で考えるならば流行を巡る諍いの
根底にも事象に対する好意が垣間見えて然るべ
きなのです。筆者の前提が正しいのならば。
しかしながら、先述で申し上げた様に事象に対
する好意や愛着が昨今の諍いでは見当らない。
寧ろ出汁に遣われている様な感さえ受ける時が
有る。事象にそう言う感情を持てないから創作
者に対しても一種軽んじた視線を時に投げかけ
る。これは寂しい事かと。
萌えに対して冷静に接する距離感も大事と言え
ば大事です。然しながら、それを格好付けや強
弁の為の理論武装に用いて愛着を蔑ろにして行
くのは如何も戴けません。
愛情さえきちんと育てれば理論は後から湧いて
くる。筆者はそう思っております。とって付け
た様な強弁を弄さずとも、背中で萌えを語れれ
ば充分ではあるまいかと。筆者自身も頭では充
分判っているつもりでございますが。

愛着は、時に流行を超えます。
流行にときめくのもよろしいかと思いますが、
時には自分だけの萌えを求めてゆっくり歩くの
もよろしいのでは無いでしょうか。
貴方だけの萌えは、多分逃げずに貴方を待って
いる筈ですので。

さて、此度はこれにてとりあえず筆を擱かせて
戴きます。
末文となりましたが、リブレ出版よりの『MAGA
-ZINE BE×BOY』復刊、誠に喜ばしき事でござい
ます。これからの弥栄をお祈り致します。
では次回配信まで、御機嫌宜しゅう。
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仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜
第三巻拾壱回 2006.6.10発行

文責:葡萄瓜XQO
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