★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜 ☆ 第九巻七回 今昔雑感 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ **第七巻弐拾号より横幅を 若干拡げて配信しております** **** 2011年3月11日に発生しました東北地方太平洋沖地震 (東北大震災)にて罹災した皆様方に心からお見舞い 申し上げます。 居住地の差異の為たまたま罹災しなかった筆者に出来ます 行動は限られておりますが、幾許かが皆様の潤いに 繋がりますならば幸いです。 **** 御機嫌よう。葡萄瓜でございます。 さて、つらつらと綴って参りましょうか。 昨今の書店店頭におけるBL作品の占める位置を視るに つけ、筆者はつい感慨にふけります。 世紀が変わって以降腐の世界に足を踏みこまれた方に 想像して戴くのは難しいかも知れませんが、筆者がは っきり自発的に発酵し始めた1980年代後半、書店でBL に該当する作品を探すのは至難の業でした。 その頃は書店店頭で作品を探す前に、先ずそう言う扱 いがあるだろう書店を探す手間を掛ける必要がありま した。そう言う程度の流通しか無かったのです。それ でも東京都心部は恐らくは少しマシ時な状況だったろ うと拝察します。それ以外の地方に比べて時間差がな い分だけ。 その頃を思うと今は恵まれたものです。いざとなれば 各種通販も使えるしデジタルデータ化された媒体を入 手する事も可能。携帯電話を覗き窓として用いる事も 可能になっている。 版元(発行者)の数からして今は格段に違います。 本当の黎明期はBL専門の版元なぞなく、ましてや専門 のレーベルも存在しておりませんでした。 人によって認識見解の差異がありましょうが、筆者は 二次創作アンソロジーのある程度の定着がBLという分 野の道を切り開く一助になったのだろうと認識してい ます。確かにその当時JUNEからの流れも存在しました が、それらは常在連続という流れではなく、たまに浮 上しては迷う人を幾許か救う潜水艦の様な存在であっ たかと。JUNEからの流れが拓かれた救いになり出した のは角川スニーカー文庫にJUNE作品が再録され出した 1980年代終盤以降でありましょう。それが基盤となっ て後にルビー文庫が創刊される訳でございますが。 そういう、飢えを満たす瞬間が中々訪れ難い時代でし た。ブックガイドすら貴重な、そう言う頃です。 そしてもう一点違う部分。 先刻書店店頭で作品を探す、と筆者は記述しました。 しかし、書店店頭で作品の掲載されている本を探して 空振りをする、と言う事もあったのです。 あの当時は雑誌掲載のまま単行本に収録されず埋もれ てゆく作品が一定数どころかかなりございましたので。 定期的に単行本が刊行され、作品が余程の状況がない 限り再録される様になったのは専門版元やレーベルの 体制が整いだしてからの事です。それはJUNE周辺にお いても同じ事であったろうと思われます。 その頃の作品に対する執着は、何方も濃厚であった筈 です。一期一会と言う物言いがそのまま当てはまる邂 逅が頻出しておりましたから。 さて、その執着が今日に至って解消されたのかといえ ば…恐らく解消されてはおりますまい。 そう。確かに作品は増えました。しかしてそれは選択 肢が増えたと言う事であって充足感が増えたと言う事 とは微妙に異なります。むしろ迷いの余地がある分、 空腹感が増したとも言えます。 筆者にしてみても未だにそうで、美味を感じた瞬間は あっても満腹でもう皿を下げて戴きたいと言う状況に は至っていない始末。それもその筈分野が違えば別腹 勘定になってしまっている様ですので。 そういう中で分野作風に対し好事家の間で認識が錯綜 するのも当たり前といえば当たり前。更に外部からは 未だに反射的な好奇心をお持ちの来訪者が基礎知識の 段階から好事家に丸投げして質問される事もしばしば。 一切の波風なしに腐を享受すると言う状況は恐らく何 方の上にも未だ訪れていないでしょう。 しかし、それもまた良しと筆者は最近思う様になりま した。 適度な刺激がないと環境の進展はきっとございません。 そして時々顧みながらサビ落としや補修をしてやらな いと腐趣味も長くはもちません。 好きで在り続ける為に好奇心を磨き続ける。それで良 いのではないかな、と。そこから何かが派生して、何 かの足掛かりになる事もありましょうし。 さて、此度はこれにてとりあえず筆を擱かせて戴きま す。次号配信まで、御機嫌宜しゅう。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 以下喧伝です。 ニコニコ生放送「BL夜伽ラヂオ」 http://com.nicovideo.jp/community/co1391827 2012年1月5日(木)21時(午後9時)より開始。 毎週木曜日21時開始の30分から1時間ひと枠で毎週一人の 作家さんについてあれこれ思い出語りをさせて戴きます。 通年で50人を取り上げる予定です。 詳細は上記ニコニコミュニティまで。 出演:黒猫ゆーすけ+ぶどううり・くすこ(筆者) 4月よりぼちぼちと再開させて戴いております。 また、2月度放送迄の記録動画を再録させて戴いており ます。 何かのお肴にして戴ければ幸いです。 お時間があれば、よろしくお願い致します。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 以下2011年6月10日配信号より継続の事務連絡にて。 配信スタンドが5箇所から4箇所となりました。 これは1箇所の運営形状変更に伴うものです。 また、website『仇花の記憶』が移転致しました。 これはCOOLサーバ運営終了に伴うものです。 以上、奥付の通りよろしくお願い致します。 ========================= 仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜 第九巻七回 2012.4.10発行 文責:葡萄瓜XQO(ぶどううり・くすこ) http://xqo.ooh.jp/mag/ mail:xqo_gm@yahoo.co.jp 連動BLOG「ショタやおい雑記」 http://xqosy.seesaa.net/ このメールマガジンは melma! http://www.melma.com/backnumber_90840/ Mailux http://www.mailux.com/mm_dsp.php?mm_id=MM3FAB47D02D533 おしらせメールサービス http://www.marine.ne.jp/mm/user.asp?id=75297 まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000270330.html のシステムを利用して発行させて戴いています。 ご意見ご質問等は上掲メール宛、若しくはサイト内 設置メールフォームよりよろしくお願い致します。 http://xqo.ooh.jp/mag/form/ バックナンバーはサイト内及び各配信スタンドにて 公開しております。 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★